「愛のプロローグ」について、ラストはサウンド面についてお話します。
公演や放送でタイミングに合わせて効果音などを出す事を「ポン出し」と呼びます。以前は専用の機械を使う事が多かったですが、今は音声も映像もiPadの良いアプリがあるので、うちでは大抵のケースでそれを使っています。
今回は、7分前後の朗読の中で、映像、音楽、効果音あわせて40程のパーツがあり、色々なタイミングで出したり止めたりが必要だったので、iPadを同時に2枚使ってオペレーションしました(予備のiPadを入れても、昔の専用機材より全然リーズナブルなので、色々と良い時代になりました!)。
舞台裏からの操作ではありますが、朗読に合わせて構築するので、全く同じものは二度とできない「生演奏」。もちろん、しろくまさんの朗読練習に比べたら微々たるものですが、事前に個人練習を重ねてからの本番となりました。
効果音は、例えば「ドアのノック」「波」などは出来合いのものもありますが、今回の中では「光が差し込む音」など、現実ではなく心象を表現する音はゼロから作っています。
また楽曲も、劇中で用いた4曲は全て今回のための書き下ろし。曲想やアレンジ、録音の段階でしろくまさんの声やテンポ感まで想像しつつ、タイミングが多少前後しても成立するように(同時に、声を侵食しすぎないようにしながら、悪い方向での無難にとどまらない)意識しました。
以上、数回にわたって私の側からの「愛のプロローグ」制作にまつわるコメントを(だいぶシンプルにまとめつつ)書いて来ましたが、8/3(土)20:00からの生配信では、よしりん先生にも漫画執筆時の事などを色々と聞いてみようと思います。
今後、さらに多くの国民が「看護師の愛子」に触れ、そこから今回の我々のような「表現としてのレスポンス」が様々な形で生まれてきたら、本当に素敵な事だなあと考えています。